心身症psychosomatic disorders

心身症とは、ストレスの影響によって身体の機能に様々な異常をきたしている状態で
「様々な身体疾患のうち、発症や経過に心理社会的ストレスの影響で機能的（器質的）な障害を伴った疾患群」とされています。
心身症は、日常生活における一般的なストレスに加え、心理的な葛藤があることが原因で、
神経系・内分泌系・消化器系などにも影響が及び、内臓の働き・構造にまで波及して症状が現れるのではないかと言われており
改善のためには、一般的な治療ではなく心療内科での専門的な治療が必要となってきます。
当院では、心身症の診断と治療において、患者さん一人ひとりに合わせた最適なケアのご提供と、
心身の健康を総合的にサポートするため、専門的な診療と温かい対応を心がけています。

心身症

どんな診察や検査が必要？

当院では、心身症が疑われる場合、まずは患者さんの詳細な病歴と生活習慣を把握するためにしっかりと問診を行います。
その後、身体的な疾患の可能性を排除するために、血液検査や心電図などの内科的な検査を行い、ストレス因の関与度合いや身体の状態を総合的に診断します。

内科的検査で異常が見つからない場合や、ストレス因の関与が強く疑われる場合には、心療内科が心理的なストレスの原因や、生活上の困難などがどの程度影響しているのかを見極めるための詳細な問診を行います。

どんな治療を行う？

不調の原因が身体的な場合は、身体的な検査や治療なども継続しつつ、生活上のストレスになっていることや、不安の軽減・生活習慣を見直していくことが大切です。例えば、高血圧の場合は、降圧剤などその症状を和らげるものを処方するなどして、身体的な治療を行いますが、その原因にストレスの関与が強く疑われる場合には、そのストレスを遠ざける方法や対処する方法を診察の中で患者さんと一緒に考えます。
その上で、どうしてもストレスの原因が取り除くことができない場合にのみ、抗不安薬など不安を和らげるものをサポート的に処方して薬物治療を行うケースもございます。また、頭痛や吐き気に対してのお薬や、睡眠や不安を整えるようなお薬もあり、場合によっては漢方薬を使う場合もあります。
非薬物治療としては、睡眠などの生活リズム・食生活・運動習慣の見直し、リラクセーションを取り入れた筋弛緩法や呼吸法などをご提案させていただきます。

心身症の分類

心身症は「心の病気」と思われがちですが、実際には「体の病気」として分類されています。
心理的なストレスや不安が原因となり、循環器系・消化器系・呼吸器系・代謝内分泌系など、様々な身体の不調として現れることがあります。
当院では心療内科・精神科に加え、内科・産婦人科などの診療科を併設し、心身両面から一人ひとりに合った最適なケアの提供を心がけ、総合的なサポートを行っています。